伊賀一ノ井 松明調進行事




東大寺二月堂の修二会に松明を納める行事は、
松明調進当番の皆(松明講<たいまつこう>とよばれる人々です)と共に1月より始まります。

 
無形文化財 東大寺二月堂お水取り

  「松明伊賀一ノ井 調進行事」

 
1月最終日曜日 初集会

 初祈祷(十万遍)
 講の集会 今年の行事の計画、段取り、当番の確認 

2月11日 松明調製

午前8時 
 観世音御宝前に参拝

 松明山へ入山、用材の伐採、搬出 (用材80~100年生 桧1本)
  
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松明調製作業
  規格:長さ 1尺2寸(36.3cm)
    切り口 くさび形(V字型)
    底辺 0.9cm  長さ 9cm
    1把 6~7本
    1束 7~8把 7把のもの10束・8把のもの10束
    1荷 4束 7把の物と8把の物を1対として、
    青竹の両端に各1対を括り付け、合計5荷をつくる

 11日以降2月中に東大寺を訪れ、3月10日、12日の件を依頼・打ち合わせ
 奈良までの道路状況把握、経路確認

3月10日 調進法要

午前9時 
 松明の荷造り作業 法要の準備

午後1時 調進法要
 本堂・本尊・二月堂観世音前法楽
 練行供養 道観塚前、報告法要
 調進成就・講員厄除け・参詣者所願成就祈願
 大護摩法要
  

午後4時
 次年度当番選出 議員集会

 12日の松明般納の参加者確認・打合せ
 次年度、当番(松明衆)の選出  振り上げ(抽選)

 
3月12日

午前6時
 本堂で道中安全祈願の後、徒歩で出発
 笠間峠を徒歩で越え、上笠間より自動車
 奈良市に入って再び徒歩
    
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午前11時
 東大寺南大門到着 出迎えをうけ、二月堂へ
 堂内本尊観世音菩薩宝前に奉納
 読経の後寺務所奥の客間で茶菓の接待を受ける

昼食 
 休憩所として借りている寺城内にある民家(島田家)で昼食・休憩

午後2時
 本坊で、管長様に会いお言葉を頂く
 お供物(お餅)、牛玉札を頂き、おくま箱に内陣参拝券、大仏殿拝観券を頂く。

午後3時 
 お世話になった長老方へご挨拶。お香水、お供えの赤・白南天を頂く。
 
 夕食後二月堂横の参篭所に入る。籠松明拝観
 籠松明の終わる頃には、本堂に入り、修二会の本行を拝観
    
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午前2時 
 お水取り行法、お香水を宝前に供える
 達陀法要の始まり
  
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達陀法要が終わると此の夜の行は全て終わる。
車で帰途につくか、朝の電車の始発を待つ

 
3月14日

 
 東大寺で頂いた、牛玉札、お供物等、市長さんをはじめ、
 市役所の関係部局、協力頂いている関係団体、関係者に届ける
 行事の後片付け、整理、まとめ

 
極楽寺・松明調進 1988年二月堂お水取り
資料写真提供:宮谷一彦氏